今までリールの洗い方間違っていた
理解しているつもりでしたが、誤った方法で10年近くリールを洗ってたみたいです。買ったばかりのダイワのリール、ミノーを引いたときにドラグが鳴るんです。問題の原因を1つづつ調査し、SLP動画を見てわかったのは、自分の洗い方が間違えていたこと。今回はスピニングリールの正しい洗い方についてです。
釣行後のメンテナンスが間違っていた
釣りを始めて10年目、釣りに行った後ちゃんとリールを洗っていたと思っていましたが、実は正しくないことをたくさんしていることが最近わかりました。
釣行後はリールを真水で洗う。
この言葉で自分なりに解釈し、海水を洗い落とせばいいのだと思っていました。
間違ったやり方をしているのではないかと思ったきっかけが、買ったばかりのダイワ レグザLT4000S-CXHなのにルアーをアクションさせるたびにドラグ音が鳴るんです。ジャークとかすると確実に鳴ります。
ドラグはしっかり締めているのに何故?
疑った原因の一つがドラグへの水の侵入でした。
それで、なぜドラグへ水が浸入するのか調べていたところ、釣行後のリールの洗い方が間違っていることが判明しました。ダイワのリールやロッドのアフターサービスセンターSLP PLUSがYouTubeに上げている動画を見たのがきっかけでした。
私の愚かな間違いは4点。
ドラグを締めずに水洗い
スプールの上から水道水を掛けて海水を落とすと信じてやっていました。
説明書にもスプールの上から水を掛けてますよね。
でも説明書をよく見てください。おすすめの水洗い方法の欄に水洗いはドラグを締めと書かれています。
そうなんです、ドラグが緩んだままで水洗いすると、ドラグノブとスプールの隙間からドラグに水が浸入するんです。
私の場合釣りから帰って全くドラグはいじらず、水を掛けていました。大体いつもきつめにしているので、ドラグに水が入らなかったのかもしれません。
必ずドラグは締めましょうね。
ハンドルを回して水を切る
PEラインにも真水を掛けて洗い流し、その後乾燥させるのですが、早く乾かしたいので水をタオルでふき取る前にハンドルを回していました。
これがだめらしいのです。
ハンドルを回すと、回転する部分から内部へ水を引き込んでしまうらしいのです。
誰か早く教えてほしかったな~。知らんかった。
保管時にはドラグを緩める
さらにリールを乾燥させるときにはドラグを緩めて乾燥させていましたが、乾いた後はドラグを締めて保管していました。
これがまずい!
ドラグを締めたまま長期保存すると、ドラグ内部のフェルトワッシャーが変形してしまったりするので、ドラグの耐久性が損なわれるそうです。
保管するときには必ずドラグは緩めておきましょう。
さらに絶対やってはダメなお湯での塩抜き
さらに恥の上塗りですが、過去何回かPEラインにしみ込んだ塩を溶かすため、スプールにPEラインを巻いたままぬるま湯に漬けていたんです。
これは最もやってはダメなことの一つで、ドラグに塗布しているグリスが溶け出す可能性が高く、ドラグ性能劣化の原因となります。
こんなアホなことまでやってたんや
10年近く釣りをやってきて、今まで知らなかったことが本当に恥ずかしいです。
まずはリールの構造再確認
私が愛用しているダイワレグザの展開図です。
主要な部品は赤文字にし、ベアリングを黄色の丸で囲んでいます。
展開図の番号それぞれの部品名の表です。部品を破損した場合、パーツ検索システムで検索し、釣具店にお願いして取り寄せることができます。釣具店が遠い方はヘッジホッグスタジオからも取り寄せできます。ただし約1月半かかるそうです。
なるべく交換しなくて済むようにしっかりメンテナンスしたいですね。
No | 部品名 | メーカー希望本体価格 |
---|---|---|
1 | ドラグノブ | 1,000 |
2 | ドラグリング | 200 |
3 | ドラグディスクW | 200 |
4 | ドラグWセット (3マイ イリ) | 1,500 |
5 | ドラグリップW | 200 |
7 | ラインストッパープレート | 200 |
8 | ラインストッパー | 200 |
9 | ラインストッパーSP | 200 |
10 | スプール(2-9) | 7,700 |
11 | スプールW(A) | 100 |
12 | スプールW(B) | 100 |
13 | クリックリーフSP | 200 |
14 | クリックホルダー | 200 |
15 | クリックホルダーW | 100 |
16 | ローターナットパッキン | 300 |
17 | ローターナット | 1,200 |
18 | ローターナットSC | 200 |
19 | ローター | 1,800 |
20 | キックレバーSP | 200 |
21 | キックレバー | 300 |
22 | キックレバーSC | 200 |
23 | アームレバーシャフト | 200 |
24 | アームレバーシャフトプレート | 300 |
25 | アームレバーSP | 200 |
26 | アームレバーSPホルダー | 200 |
27 | アームレバーSPカバー | 300 |
28 | カバーSC | 200 |
29 | アームレバー | 500 |
30 | アームレバーSCカラー | 200 |
31 | アームレバーSC | 200 |
32 | ローラーSC | 200 |
33 | ローラーカラー(A) | 200 |
34 | ローラーカラー(B) | 200 |
35 | ラインローラー | 600 |
36 | ローラーカラー(C) | 200 |
37 | ベール | 2,400 |
38 | ベールホルダーSC | 200 |
39 | マグシールドプレートSC | 200 |
40 | マグシールドプレート | 1,900 |
41 | マグシールドプレートOリング | 100 |
43 | マグシールドキャップ | 400 |
44 | マグシールドキャップW | 100 |
45 | ワンウェイクラッチ | 2,200 |
46 | クラッチリング | 500 |
48 | ピニオンベアリングプレートSC | 200 |
49 | ピニオンベアリングプレート | 200 |
50 | ピニオンボールベアリング(A) | 700 |
51 | ピニオンボールベアリング(A)W | 100 |
52 | ピニオン+ドライブギアセット | 3,800 |
53 | ピニオンボールベアリング(B)W | 100 |
54 | ピニオンボールベアリング(B) | 700 |
55 | ベールキックカラー | 200 |
56 | ベールキックカラーSC | 200 |
57 | ボディ | 3,600 |
58 | メインシャフト | 1,200 |
59 | オシレーティングポスト(A) | 200 |
60 | オシレーティングポスト(B) | 200 |
61 | ストッパーカム | 300 |
62 | ストッパーレバー | 200 |
63 | ストッパーカムリーフSP | 200 |
64 | リヤーキャップ | 300 |
65 | リヤーキャップSC | 200 |
66 | オシレーティングギアW | 100 |
67 | オシレーティングギア | 500 |
68 | オシレーティングギアOリング | 100 |
69 | オシレーティングギアベアリングW | 100 |
70 | オシレーティングギアボールベアリング | 700 |
71 | オシレーティングギアSC | 200 |
72 | ドライブギアOリング | 100 |
73 | ドライブW | 100 |
74 | ドライブボールベアリング(A) | 700 |
75 | ボディカバー | 1,600 |
76 | ボディカバーSC | 200 |
77 | ハンドルパッキン | 200 |
78 | ハンドル | 5,600 |
79 | ドライブボールベアリング(B) | 700 |
80 | ドライブベアリングリング | 200 |
81 | ハンドルキャップOリング | 200 |
82 | ハンドルキャップ | 400 |
83 | リヤーキャップSC・W(A) | 100 |
84 | リヤーキャップSC・W(B) | 100 |
200 | ハンドルノブW | 100 |
201 | ハンドルノブカラー | 200 |
202 | ハンドルノブ | 2,000 |
203 | ハンドルノブSC | 200 |
204 | ハンドルノブキャップ | 500 |
主要部品を見ていきましょう。
カッコの中の番号は部品番号です。
まずはドラグ部からです。
一番上にドラグノブ(1)があり、ノブを回転させてドラグ部分を挟み込む力を調整します。
ドラグ内部には金属のドラグディスク(3,5)とフェルト素材のドラグワッシャー(4)が入っています。
ドラグワッシャーには粘度が高い、ネチャネチャしたドラググリスが塗られています。
PEラインが引っ張られたときにこのネチャネチャグリスが抵抗します。
ワッシャー類がドラグノブでギュッと締められていると、摩擦力が高まりラインの放出を少なくし、ドラグノブを緩めるとワッシャー類がゆるゆるになってラインがよく出ていきます。
ラインを巻きつけたスプール(10)の下にローター(19)があります。
ローターにはベール(37)がアームレバー(29)で接続されています。
ベールとアームレバーの間にラインローラー(35)があり、回転することによりラインをスムーズにスプールへ運びます。
このラインローラーが回転しなくなると、ラインがラインローラーと擦れてラインが痛む原因になったりするので、重要なメンテナンスポイントでもあります。
ローターの中心にはボディー部分からメインシャフト(58)が突き出しています。
メインシャフトについているのはクリックホルダー(14)で、クリックリーフSP(13)がついています。
スプールの裏側、メインシャフトが通る穴の外側に波型になった部分がありますが、そこにクリックリーフSPが接触してドラグ音が鳴るんですね。
私も最近まで知りませんでした。
ちなみに、シマノの15セドナの場合は少し違う機構でした。
メインシャフトにプラスティック製の歯車があり、それがスプール内部のピンに当たってカチカチ鳴ります。
ダイワ レグザのローターの下にはマグシールドシート(40)、ワンウェイクラッチ(45)、クラッチリング(46)がありその中をピニオンギア(52)が通っています。
さらにピニオンギアの中をメインシャフトが通っています。
これらドラグ内部、ローター部分などリールの心臓部はリールを洗う時には水が入らないようにしなければならないパーツです。
リールハンドルは水洗いします、汚れが付きやすいところなのでしっかり洗います。
いつものメンテナンス水洗い
釣りが終わったらまずやることは、リールの水洗い。リールは精密機器なので早めに塩分を流します。
スピニングリールの場合、水で流すときの注意点は3つ。
- ドラグを必ず締める
- 温水で洗わない
- 水で洗っているときはハンドルを回さない、ハンドルキャップも外さない
ドラグノブを上にして水道水を掛けてやります。
ドラグ内部に水がしみ込まないように必ずドラグは締めておきましょう。
よく見ると説明書にちゃんと書かれていますよ。
冬場など寒いからといって温水で洗ってはいけません。
可動部にしみ込ませているオイルやグリスが溶け出してしまうので止めましょう。
ハンドルを回すと可動部から水がボディー内部に引き込まれてしまうので、ハンドルキャップを締め、ハンドルは回らないようにして水を掛けてください。
洗い方を順番に説明します。
ラインを洗う
ラインは上から水をかけながら、軽く指の腹でほぐす感じで優しく洗います。
最近は皆さんPEラインを使われている方が多いと思います。
実際、水道水で流すだけではなかなか塩抜きはできません。
ラインシステムを組むときに、PEラインを湿らすために舐めるとショッパイことがよくあります。
時々、ラインを空のスプールに巻き取り、一晩ぬるま湯に漬けて塩抜きするといいみたいです。
つける時間は諸説ありますが、もう少し短い時間でも良いかもしれません。
ラインを舐めてみると塩が抜けたかどうかわかりますよ。
塩抜きができたら乾かし、PEラにシュッ!とかメンテナンス用のスプレーをかけるとPEラインがさらに長持ちします。
ラインローラー部
ローラー部分は動かしながら洗います。
ラインローラー小さく指で動かすのは難しいので、輪ゴムを使うと簡単にできますよ。
このときベールの可動部分も動かしながら洗いましょう。
ハンドル可動部も動かしながら洗う
ハンドルは手で握る部分です。
エサを使った時などけっこう汚れています。
しっかり汚れを水で流しましょう。
ハンドル持ち手部分をクルクル回しながら水で流すときれいに汚れが取れますよ。
ただし、ハンドルは固定したまま動かさないように!
乾かし方
洗い終わったら、水を切り乾いたやわらかいタオルなどでふき取ります。
ハンドルを回して水気を吹き飛ばしたいところですが、ハンドルを回すとリール内部に水を引き込むためやらないようにしましょう!
私は以前よくやっていました。
しっかりふき取った後は、ドラグノブ、スプール、リールハンドルを取り外し、日の当たらないところで乾かしましょう。
これで釣行後のリール洗浄は完了です。お疲れ様でした。
正しいスピニングリールの洗い方のまとめ
私自身かなり間違ったやり方をしていたみたいです。
最近、SLPの動画を見て理解できました。三松さんが丁寧に、一生懸命に説明してくださるのがとてもかわいくて、いや、わかりやすくてとても参考になります。
しゃべり方はおっとりされているんですが、リールの扱い方はさすがにプロ、無茶カッコいい!
私の説明もかなり受け売りの部分がありますが、他の動画でリールの構造も確認してからのリールの洗い方なので、理解が深まりました。
もっと早くにこの動画を見ておけばよかった。
皆さんも自分のリールの洗い方を再確認してみてくださいね。