ラインが危ない!
先日、KUREシリコンスプレーを吹きかけたPEライン0.6号をリーズナブルなロッドで使ってみましたが、滑りはよく快調に使えました。しかし思わぬ落とし穴があったのです。釣りをしている最中にそれに気づき、PEラインが今にも切れそうな最悪の事態。悪くなった部分をカットしてラインをつないで使ってみましたが、それは1か所だけではありませんでした。
ラインブレーク寸前
ちなみにKUREシリコンスプレーを吹きかける前のPEライン。
かなり毛羽立っています。
このボロボロPEラインにシリコンスプレーを吹きかけると、毛羽立っているところがまとまっているように見えます。
これが問題のラインブレーク寸前の部分で、PEラインを構成している細いラインの数本が切れているようです。
拡大するとこんな感じ、4本ヨリの2本が切れています。
これでは安心して釣りができません。
この原因を探るべく、ラインにダメージを与えていた要因を探ってみました。
犯人はロッドのガイド
まず疑ったのは釣り場の足元、岸壁にへばりついている岩ガキやイガイ。
釣りをしていた時を思い返してみましたが、ラインを回収しているときに足元には引っかかった覚えはないので、原因ではないはず。
次はリールのスプールエッジ。
一応指先でなぞってみてザラザラ感はなかったのでこれも違いそうだ。
まあ拡大写真を見ると凸凹してるんですけどね。
最後に疑ったのはロッドのガイド。
よく見てみるとひどい状態になっていました。
購入してから既に4年以上経過。
安い外国製のロッドだったので、ガイドもFujiのものが使われているようではなさそう。
オリンパスの顕微鏡モードで拡大して撮影してみました。
トップガイドの表面は一応滑らかそうで、PEラインにダメージをあたえそうな感じではないのですが...
でも錆びついていてかなり状態は悪そうですね...
一番下から2番目のガイドが白っぽく、コーティングが剥がれているようです。
もう少しだけ拡大してみると、ガイドの表面がガタガタしています。
キズが付いたのか、摩耗してこうなったのかわからないがかなり状態は悪そうでした。
おそらくこのボロボロガイドに引っかかってラインがズタズタになったに違いない。
前から気になっていましたが、今回のようにじっくり観察したことがなかったので見落としていました。
おそらくラインは使い物にならないくらい、全体的にダメージを受けているはずです。
対策はガイドのチェックと使用前のコーディング
ガイドをすべてSicにすれば良いのでしょうが、安いロッドにお金をかけるのはもったいないので、ガイドに傷がつきにくいSiC素材のロッドを使うのが現実的だと思います。
後はキズが付いていないガイドに、いかにダメージを与えないように使うか。
ここで再びKUREのシリコンスプレーの登場。
やはりこいつでPEラインの滑りを良くして、摩擦でガイドが傷つかないように気をつけるしかなさそうです。
ちなみにその滑りは実証済み。
リールのメンテナンスで床に吹こぼれたシリコンスプレーの上に、靴下を履いた足が乗ってしまい思いっきりひっくり返りました。
恐るべし呉工業!
摩擦係数激減、日本のテクノロジーは健在です。