大きいヒラメを釣ったら大変
極稀に戦略が的中することがある。ごくまれに。今回も何十回に1回の確率で当たりました。なんと初めてヒラメを釣り上げました、しかも60cm近く2Kg弱の大きいのが。釣るのも大変でしたが、持ち帰るのも大変、大きすぎてクーラーボックスに入らない。今回は初めてヒラメを釣ったらどうなるのか参考にしていただければと思います。
今回の主役はメジャークラフトの浜王
去年の晩秋、青物狙いで買ったのがメジャークラフトの浜王。
去年は活躍することなくシーズンを終えました。
良く飛び、飛行姿勢も良く、青物も反応します。去年は尻尾をかじられました。
ワームを交換できるので、コスパは非常に良くて私は好きです。
今回はGWに広島に帰省し、人口のビーチではなく、自然のサーフでの釣行でした。
砂浜の浅いところから深いところまで波止が伸びていて、いろいろな深さが狙える場所です。
フカセでチヌやグレが釣れ、足元の敷石には根魚たちがいます。
底の砂にはベラもいて、釣ったこてゃありませんがキスやカレイもいるのではないかと何回か狙っていました。
今回の作戦
場所を詳しく説明しますが、写真が無いので似た地形の炬口漁港の写真で。
砂浜の浅瀬から沖に向かって右横に波止があります。
波止を移動すれば岸と平行に海底を狙えます。
岸から釣る場合は、岸から沖へ投げ、駆け上がりを点でしか狙えませんが、この地形の場合駆け上がりを線で狙うことができ、効率がとても良いです。
タックルは軽めでアブガルシアのクロスフィールドXRFS-835M-MB、リールはダイワの21フリームス2500-XHにクレハシーガールアー0.6号、リーダーはDUELハードコア3号(フロロナイロン)です。
旅行のおとも仕舞寸短めのマルチピースロッドですが、一応シーバスロッドでルアーは5~30g、28gの浜王はぎりぎり投げられます。
足場が高いので6mのダイワランディングポールⅡに、フレーム枠700mm×550mmの1ピースタモ網をつけました。
近くでヒラメが上がった実績があるので、ヒラメが生息していることは確実です。
砂浜の岸近くから2m間隔で沖に向かって移動し、底を狙います。
予兆はオニオコゼ
ヒラメを釣り上げた日の前日、フカセ釣りをしてエサはバラまいていました。
釣れたのは大きいイソベラ、ガシラ、フグ。
時々音がして、短い時間ですが海面まで小魚を喰いあげているような光景を2回見ました。
さらにヒラメを釣る直前まで投げ釣りの方がいました、たぶんなにも釣れてなさそうでしたが。
2023年5月1日、中潮、満潮7:29、干潮13:49、釣り始めたのが11時頃なので、上げ3分下げ7分の下げ7分くらいでした。
風は強めでしたが、潮は緩やかに流れていていい感じでした。
狙いはヒラメ、浜王を投げ海底まで落とし、着底したらすぐに2~3回巻いて止め、テンションフォールさせて底を取ります。
この繰り返しをして足元の敷石まで届く直前にルアーを回収していました。
同じ動作を繰り返しながら、砂浜の浅いところから徐々に深いところへ移動していました。
何投目か忘れましたが、ガシラのようなアタリ、少し重め生命反応あり。
口にフロントフックが2本かかってました。
23cmのオニオコゼ、背びれに毒があり危険ですが高級魚です。
浜王に魚の反応あり。
オニオコゼのサイズに比べ、かなり大きいルアーに喰ってきたので、魚の活性は上がっている。
ヒラメヒット!
波止のコーナーは魚が回遊するポイントです。
シーバスも波止の端近くで回遊している小魚を捕食していたりします。
波止の端近くに行き、50mほど投げて浜王着底させて、3回巻いて着底を繰り返すこと4回目、足元から40mくらいのところでヒット!
最初は海藻かなんかにかかったのかと思いましたが、リールを巻くことはできました。
かなり重いので、海藻を根こそぎ引きはがしたのかと思いましたが、すぐに叩き始めました。
緩めのドラグが鳴り始め巻けないのでラインが少し出る程度にドラグを締め、魚を浮かせることに集中しました。
タモから10mほど離れています、ランディングがうまくできるかどうかが頭をよぎります。
足元の敷石にラインが擦れたら細いPEラインは一発で切れます。
意外だったのがクロスフィールドのバットの強さ、60cm近いヒラメを浮かすことができました。
タモを取る余裕がないので、80mくらい離れて釣っていた弟を呼んで、2分間ヒラメを足元の敷石の上にずり上げてキープ。
タモを取ってもらい浜王のフックをネットに引っかけ、5mの波止の上まで引き上げました。
浜王のフロントフックが下唇に刺さり、上の唇あたりにリアフックがかかってました。
案外落ち着いて、冷静でいられた自分が不思議でした。
記念撮影したあと、持ち帰り用に処理をします。
下処理セットはバッカン、ナイフ、神経締め
フィッシュグリップを下唇にかけましたが、暴れて外れたので、フィッシングプライヤーでつかみ、下処理できる場所に移動。
バケツでは小さいので、車に積んでいたフカセ用のバッカンに付けて血抜きすることにしました。
まずは、脳締めですが、事前の勉強不足で
外してしまった!
表からなら上の目の少し上を一刺し、裏を向けたらT字のポイントがあるので、そこを上から斜め下に向かって刺すようです。
まだチャンスはある。
裏向けにして尻尾のあたりに切れ込みを入れ、神経が通っている穴に神経締めの針金を通します。
こちらはうまくいき、魚体がぴくぴく痙攣したので成功です。
背骨近くのエラの膜を切ってナイフを背骨の下に這わしてやると、大量の血がでてきます。
この状態で海水を入れたバッカンに入れ、エラを持ってフリフリしてやると、真っ赤なエラが徐々にピンク色に変わっていきます。
氷が無かったので、とりあえずこの状態で実家に持ち帰り、ヒラメを新聞紙で巻いてその上に保冷剤と凍らせたペットボトルを入れ冷やしました。
アニサキスにあたったことがある弟の助言で、すぐに内臓は取り出すことにしました。
内臓部分はほかの魚にくらべびっくりするほど小さく、すぐに取り出すことができました。
ちなみに、卵を抱えていたのでメスです。
自宅への持ち帰りは発泡スチロール
もちろん、小物釣り師の私の17Lクーラーボックス(45.4 x 25.8 x 25.8 cm)には入りません。
頭を落とせばクーラーボックスには入ると思いますが、滅多に釣れない大きい魚が釣れたので、そのまま持ち帰りたい。
ということで、ホームセンターに発泡スチロール、スーパーマーケットへ氷を買いに行きました。
氷はビニール袋に入った飲み物に入れる用のもので少し価格が高く、両方合わせて1,000円くらい、私のリーズナブルなクーラーボックスの1/4のお値段でした。
発泡スチロールは横幅55cmくらいでしたが、対角線は60cm以上あり58cmのヒラメにぴったりのサイズです。
次からヒラメを狙う時にはこの発泡スチロールと厚手のビニール袋を持ち歩くことにします。
氷はたくさん作って持って行ってもいいですが、溶けてしまったりするので、スーパーやコンビニで調達するのが良いと思います。
釣れないときは、魚を買ってこの発泡スチロールに入れて帰れば...
ヒラメをさばく
ほんと、まな板にぴったり!
普段は魚を3枚におろしますが、幅が広いヒラメやカレイは5枚におろします。
骨が硬いので出刃包丁が良いと思います。
5枚作りの方法は、専門の方の技を参考にしてください。
簡単に手順を並べてみると。
- たわしで滑りを洗い流す
- ウロコを包丁でそぎ落とす
- 内臓取り出す
- 腹から背骨下の血合いを洗い流す
- 水気をよく拭き取り尻尾を落とす
- センターに包丁を入れ左右のブロックを切り離す
- 裏側も同様に行う
- 切り離した身についている、腹骨、中骨と血合いを切り離す
- えんがわを切り取る
3番と4番は釣ってすぐにやったほうが鮮度が保たれると思います。
調理するまでラップにくるんで冷蔵庫で冷やしました。
もちろん、頭と身がたくさんついた骨も使いますよ。
半分は奥さんの実家にお届けし、残り半分を刺身とムニエル、頭と骨で澄まし汁にしていただきました。
とてもおいしくいただくことができました。
はじめて大きいヒラメを釣ったまとめ
実は魚を釣り上げるよりも、その後おいしく食べるための工程が大変でした。
まあ、普段小さいとは言え魚の下処理はしているので、魚をおいしく食べるための知識はあります。
一番苦労したのは持ち帰りの準備でした。
広島から兵庫県まで鮮度を保って持ち帰りたいので。
魚もそのまま冷蔵庫で冷やせるサイズではなかったのでなおさら。
まな板もそんなに大きなものは無いし、ウロコのそぎ落としはしたことないし、初めての経験もたくさんありました。
だいたいは、手持ちのアイテムで事足りましたが、刺身包丁は1本欲しいところ。
やはり、出刃包丁ではきれいに刺身にできないっす。
邪魔になると言われ買ってませんが、もう少し大きい魚を連発で釣って帰ると、奥さんの考えも変わるような気がします。
今年中に、あと2枚くらいヒラメが釣れたらお許しが出るかもしれませんね。
初めて大きいヒラメを釣った体験談でした。