![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_112258_R.jpg)
アシストフックの自作は難しくない
消耗品のアシストフック、釣りの後に真水で洗っていてもフックは錆びる。アシストラインも根に擦れボロボロってことも。市販品を買うとなるとまあまあ高いです。安いメタルジグの1/3の価格となるとかなり痛いので、自作することにしました。作り方は簡単なので釣りオフの間に作り置きしてみませんか。
アシストフックは買うと高い
去年、サバを釣りすぎてボロッッボロになったメタルジャッカー。
ボディーの塗装が剥がれ、リアフックの錆び。
フロントフックも錆が浮き出ています。
![塗装ボロボロのメタルジャッカー](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230122_100654_R.jpg)
アシストフックを拡大するとよくわかります。
フックの表面に浮き上がったサビ、アシストラインのほつれ。
先端は指の腹で触ってみて確認。
幸いフックの先は丸まっていませんでしたが、根掛かりをさせてしまったフックなど、丸まっているものもたくさんあります。
![フロントフックのサビ、アシストラインのほつれ](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230122_100709_R.jpg)
釣りから帰って真水で塩分を洗い落としているつもりでも、サビてしまうんです。
アシストフックって意外と高く、新品に交換するとなると2個入り500~600円くらいするので、3本組のフロントフックなら単価が170円~200円になります。
1シーズン楽しんだらだいたいどれもサビは浮いています。
700円くらいのメタルジグを10個ローテーションで使っていた場合、すべて交換するとアシストフック代だけで3,000円近くかかってしまいます。
なんとかランニングコストを抑えたいということで、アシストフックを自作することにしました。
制作に必要な専用道具の先行投資はありますが、それを除き市販品価格の半分を狙ってみます。
アシストフック造りに必要なアイテム
アシストフック造りに必要なアイテムの一覧です。
★フックを構成する素材
- フック
- セキ糸
- PEアシストライン
- ソリッドリング
作るための道具一覧
- ボビンホルダー
- 瞬間接着剤
- ハサミ
- バイス(フックを固定する万力、なくてもできる)
![アシストフック造りの材料](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_103234_R.jpg)
それぞれの素材について簡単に説明します。
アシストフック用のハリ
フックは自分のメタルジグサイズに合った物。
基本的には買ったときについていたフックのサイズが良いと思います。
エサ釣り用のものでも、ルアー用のものでもよいですが、ルアー用のもののほうが針先が鋭いそうですよ。
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_103356_R.jpg)
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_103410_R.jpg)
私はメタルジグのフックにだいたいあったサイズを適当に選びました。
チモトは平打ちのものでも、管のものでもどちらでもよいようですが、私は作業がやりやすいので平打ちを選びました。
![](https://okirakubito.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
セキ糸
セキ糸って聞きなれない方も多いと思いますが、コーティングなど加工をしていない糸らしいです。
釣具屋さんに行って、若い店員さんに尋ねても、何のことかわからなかったようで、ネットで調べられてました。
私が買ったのはYGKのナイロンの編糸です。
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_103334_R.jpg)
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_103343_R.jpg)
YGKにはナイロンのほかに、ポリアリレート、PE、エステルの素材の物があります。
また、糸の編み込み方も撚糸、編糸などあり、はっきり言って何を選んだらいいのかよくわからないので、どの性能もほどほどのナイロンを選びました。
セキ糸のパッケージ裏側に素材の比較が詳しく書かれています。
![](https://okirakubito.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
使い古しのPEラインを使う人も多いようなので、フックに極端な負荷がかからないのであれば、チヌやシーバスくらいなら何でも大丈夫なような気がします。
PEアシストライン
しなやかな素材が良いかと思い、オーナーばりのPEアシストラインにしました。
PEだけならしなやかだけどコシがないので、中心にフロロカーボンの芯が入っているものです。
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_103301_R.jpg)
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_103308_R.jpg)
じゃっかん、コシがありすぎるぐらいシャキッとハリがあります。
接着剤も良くしみこむので、接着剤の分量に注意が必要です。
瞬間接着剤がしみこみすぎると、PEラインがカチカチに固まります。(何度か失敗しました)
![](https://okirakubito.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
ソリッドリング
アシストフックを買うとたいがいソリッドリングに結ばれています。
スプリットリングに作ったアシストフックを結んでも大丈夫なような気がしますが、スプリットリングの割れ目に何か引っかかったりするといやなので、継ぎ目なしのシームレスなリングを使ったほうが良いと思います。
![ソリッドリング](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_103250_R.jpg)
サイズ程よい大きさ、メタルジグについていたものと同じくらいのものが良いと思います。
![](https://okirakubito.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
ボビンホルダー
セキ糸を巻いたボビンを挟み、先から糸を出して、それをフックにぐるぐる巻きつけるための道具です。
私が買ったのはバレーヒルの先端がセラミックになっている物です。
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_103837_R.jpg)
セラミックは糸がスルスルと滑り、先端に糸が引っ掛かることが無いので、とても快適です。
先端がセラミックで無いものは500円台でありますが、大量にアシストフックを作るなら先端がセラミックの物を使いましょう。
![](https://okirakubito.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
瞬間接着剤
100均の瞬間接着剤でもよいのですが、なるべくサラサラな接着剤が良いと思います。
2011年から売られているロングセラー商品、ものすごくサラサラでPEアシストラインにはすぐにしみこみます。
![アロンアルフア釣名人](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_103422_R.jpg)
透明なので塗りすぎに注意です。
アシストフックのセキ糸に塗って固めます。
![](https://okirakubito.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
ハサミ
PEラインが切れるハサミであればOKです。
あまりこだわる必要はありません。
![シマノのスパシザー](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2022/05/20220505_082337_R.jpg)
PEラインが本当にスパッと切れます。
最初に使ったときは感動モノでした。
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2022/05/20220505_082025_R-500x281.jpg)
といいつつ、ほんとなんでもいいと思います。
![](https://okirakubito.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
バイス
フックを固定する万力です。
初めてアシストフックを作ったときには使いませんでした。
サビキ仕掛けを自作してやろうと思ったとき、さすがにアジを釣る小さいフックを手でつまんで作業するのも難しいと思い買いました。
両手を使えるようになり、作業効率がかなり良くなりました。
![SUNRISE(サンライズ) スーパーAAバイス](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230124_044947_R.jpg)
高価なものは5万円とか6万円とかキリがありません。
私は、一番安いインド製のサンライズ スーパーAAバイスを買いました。
アシストフックを作る
アシストフックの作り方を順番に説明します。
自分が初めて作るときに苦労した点などを中心に説明します。
- フックの大きさと長さを決める
- フックにセキ糸を巻き付ける
- ソリッドリングを固定
拡大すると粗が見えてしまいますが、普通に使えて魚を掛けた時にフックがすっぽ抜けることなく、市販品と変わりない出来になりました。
アシストフックの大きさと長さを決める
アシストフックがついたメタルジグを投げていて一番困るのが、フックがスッポリとメタルジグのボディにはまり込むこと。
ボディーの幅より大きいか、小さいものを使います。
釣具店で売られているものも、2つのタイプです。
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230124_063924_R.jpg)
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230124_063747_R.jpg)
ビッグバッガースライドスティックはボディーの幅より大きいフック、ジャックアイマキマキ、ビッグバッガージグはボディーの幅より小さいサイズです。
フックのラインの長さは、どれくらいにするのか?
シーバスがベイトを捕食する映像を見たことがありますが、ベイトフィッシュのお腹アタリを狙ってかぶりつくようです。
フロントのアシストフックはメタルジグの真ん中よりも少し前くらいの長さがよさそうです。
元ついていたアシストフックの長さに合わせるのが無難です。
ダブルフックにするなら、ソリッドリングに結ぶ分を考慮する必要あり。
![元のフックと長さを合わせる](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20221001_105100_R.jpg)
リアフックを作る場合は、少し短めですよね。
フックにセキ糸を巻き付ける
あらかじめソリッドリングにアシストラインを結んでおきます。
そのあとで、余分なアシストラインをカットします。
![ソリッドリングの結びは後で固定するよ](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230125_222655_R.jpg)
バイスにグラグラしない程度にしっかり挟みます。
指で持ってやっても問題ありませんが、バイスのほうが圧倒的にやりやすいです。
![バイスにグラグラしないように挟む](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230125_223242_R.jpg)
ハリのチモトをハープピッチで仮止めします。
慣れないうちは瞬間接着剤で仮止めしてました。
アシストラインがずれないように、アシストラインの長さだけ粗く下巻きをします。
![瞬間接着剤をつけすぎてしまったガビガビ](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230125_224019_R.jpg)
フックの下にアシストラインを置いて巻き付けます。
しっかり隙間なくグルグル巻きつけていきます。
実質的には多少隙間があっても問題ありません。
![拡大すると粗が目立つな~](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230125_224301_R.jpg)
先端までグルグル巻き付け、チモト部分に戻ってきたら、ハーフピッチを3回ほどやって終了、セキ糸をカットします
![遠目で見るとまずまずの出来](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230125_224647_R.jpg)
あとはセキ糸部分に瞬間接着剤を垂らして終了です。
![まあ、なんてへたくそなんでしょう!](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230125_225920_R.jpg)
アシストフックの長さを一緒にすると、終端部分が分厚くなりきれいに巻けません。
少しずらしてやると仕上がりがきれいになりますよ。
何度かやっていると徐々に慣れてきます。
ソリッドリングを固定
ソリッドリングに結び付けた部分が緩まないように、ここにも瞬間接着剤を垂らします。
セキ糸で結んでやってもいいですし、瞬間接着剤だけでもだいじょうぶです。
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230126_052231_R.jpg)
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230125_225912_R.jpg)
瞬間接着剤って、思ったよりもかなり硬く固まりますよ。
ティンセルやサバ皮、ファイバーで装飾しよう
フックだけでは物足りないとおっしゃる方は、ティンセルやサバ皮、ファイバーなどで装飾してやりましょう。
![](https://okirakubito.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
![](https://okirakubito.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
セキ糸を巻く前にフックの上に接着剤で軽く仮止めし、セキ糸で固定します。
ダブルフックアシストライン1個当たりのお値段は約100円
道具の初期投資、接着剤やセキ糸を除く1個あたりの製作費です。
アイテム | 価格 |
---|---|
VANFOOK #1 496円 18本 単価27.5円を2本 | 55円 |
オーナー(OWNER) PEアシストライン 105lb 595円 5m 10cmアタリ12円 | 12円 |
オーナー(OWNER) P-14 ソリッドリング 5 314円 9個入り 1個アタリ35円 | 35円 |
合計 | 102円 |
ダイワのSLJアシストフックが3本で550円、1本あたり183円なので、半分までとはいきませんでしたが、ほぼ100円くらいになりました。
![](https://okirakubito.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
アシストフックは使っていると劣化するので、定期的に作ることになります。
たくさん作ると初期投資分は薄まるので、あまり気になりませんよね。
自作アシストフックをメタルジグと合わせてみる
ボロッボロだったアシストラインがピンとしたアシストラインになりました。
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230125_221244_R.jpg)
![](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230126_225955_R.jpg)
長さもいい感じです。
これで今年のショアジギングの準備が整いました。
![長さもいい感じです](https://okirakubito.com/wp-content/uploads/2023/01/20230126_225941_R.jpg)
1個当たり10~15分ほどでできるので、たくさんフックを交換しようと考えている方、一度お試しください。
いろんなバリエーションを考えるのも楽しいです。
釣りのオフシーズンに作り置きしておきましょう。